歯周病は口腔内の細菌(原因菌)によって引き起こされる感染症です。また昨今では、生活習慣病として位置づけられ、若年層の中でも歯周病を発症する人が増加しています。しかし、感染してる当人には自覚症状が少ないため、本人が気づく頃にはかなり深刻な症状になっているケースが多く見られます。細菌の攻撃に対する抵抗力(免疫力)が低下していたり、細菌の活動性が、歯周病に感染している人の免疫力よりも上回ると、病状は進行し、歯茎や骨、歯槽・歯根膜などの歯周組織を破壊していきます。
歯周病には歯肉炎と呼ばれる状態と、歯周炎と呼ばれる2段階の進行症状時期があり、歯肉炎までの状態であれば、大抵の場合において、原因となっている細菌(歯垢と歯石)を除去し、丁寧にブラッシングをすれば完治します。しかし、歯周炎まで症状が悪化してしまい、重度の状態になると、抜歯せざるを得ない場合があります。大切な歯を健康な状態で常に維持をするには、日頃からの定期検診やプロによるクリーニングで事前予防をしていくことがとても大切です。
歯周病の主な原因として、以下のような点が挙げられます。しっかり原因を理解し、私達と一緒に歯周病予防へ取り組みましょう。
ストレスは、歯や歯茎に負担をかける歯ぎしりや食いしばりを起こすケースが多く、歯周病の原因になります。常日頃から、自分なりのストレス発散方法を見つけて身体への負担を軽減させることを心がけましょう。
咬み合わせのズレは、歯に許容範囲以上の力がかかってしまうために口腔内環境の負担となり、細菌への免疫低下を引き起こします。普段の食事を気にかけたり、矯正歯科などを利用し、噛み合わせの改善をはりましょう。
せっかく治療した歯も被せ物が合っていないと隙間に食べカスなどが溜まり、細菌増殖の原因に繋がります。
あなたの歯にあった被せものを適切に判断してくれる歯科医院での治療がとても大切です。
歯並びが悪いと見た目の美しさを損なうだけでなく、食べカスが詰まったり歯を磨きづらかったりと普段のお手入れに支障をきたします。そのため、口内環境を清潔に保つのが難しくなり、歯周病や虫歯になりやすくなってしまします。
歯周病は生活習慣病の1つです。日頃の生活習慣によって歯周病になりやすくなったり、歯周病を治療しても治りづらくなる事があります。歯科医院で治療を受けたり、普段のブラッシングをいくら正しくをおこなっていても生活習慣を見直さない限り歯周病を予防し、完治することは困難と言われています。
生活習慣の改善するためには、食生活や睡眠といった基本的な事に注意を払うことはもちろんですが、ストレスを溜め込まない生活や適度な運動を心がける事が必要です。
生活習慣病の一例を挙げますと、喫煙などが代表的と言えるでしょう。喫煙は血管を収縮させ、歯ぐきの血行を悪くさせます。そうすると、肺を痛めるだけではなく、歯周病に対する抵抗力が低下し、症状が進行してしまいます。
また、糖尿病を患っている人と健康な人はほぼ同じ比率で歯周病にかかりますが、糖尿病になると細菌感染に対する抵抗力が低下し、歯周病が悪化しやすい状態を引き起こします。歯の病気だけではなく、健康的な体と心のためにも生活習慣改善をはかりましょう。